烈鉱石修復工房

家庭用、PC、アーケード等を触り、時にはハンダを握る。

SFG-01をSFG-05と同じように運用する改造をしよう。

こんにちは烈鉱石です。
今回はちょっと小耳に挟んだ改造。「SFG-01をSFG-05にする」改造をした話の記事になります。
あ、最初に行っておきますが、この改造は自己責任でお願いします。
では参りましょう。

まずは今回改造するSFG-01とROM移植元のSFG-05を用意します

あ、この画像は前のMIDI音源紹介の時のを流用しています。よく見るとSFG-05のネームラインカラーがSFG-01より明るいんですよね。

バラしていきましょう。とは言ってもネジ4本外すだけですけどね。


バラせました。
左が05、右が01になります。

こうして並べてみると同じ基板かと思いきやスルーホール、ジャンパー、空きパターンがあったりと結構違いますね。型番も01が「YMX-FM」で05が「YMX-FMCM」と違います。01のこの01の魅力は何と言っても初期生産であることがうかがえるセラミックフレームのYM2151とYM3012、YM2148でしょう。完全に偏見ですけどセラミックフレームマスクROMって製造初期感あるんですよね。樹脂フレームは大量生産版みたいな。

改めて説明しますとYM2151はFM音源でOPM。X1やX68000、アーケード基板によく使われていました。YM3012はそれに付随するステレオDAC。YM2148はMIDIコントローラーです。これら3つはこのMSX用に開発したことが伺える貴重な資料でもあります。話によると広告でも独自開発を売りとして広告に出してたみたいです。
話を戻しまして今回メインのROMの方を外して見ていきましょう。

上が01。下が05のROMになります。
01の方はYAMAHAお手性マスクROMとなっていますが、うちの05は富士通EPROMでした。まあ、印刷とか見た感じコピーではなくオリジナルだと思います。
XA829ってどういう意味なんだろうか。
色々とやるためにもまずは両方ともROMを外してICソケットをつけましょう。


つけました。
それではまず、ROMを吸い出して行きましょう。
まずはわかりやすい05のROMから吸い出します。あからさまにMBM27C256と書いてあるのでこれは32KBのROMですね。で、吸い出したものをエミュレーターで動かしてみます。実機だとYAMAHA MSX以外はなぜかコールしても出てこないですが・・・・エミュだと呼び出せる。が、もちろんOPPなんてないので映るだけですが、まあ起動するってことは無事吸い出せてってことでしょう。さて次。01の方ですが、YM2211表記なので何なのかわからない。基板の方には16Kと書かれており16KBRのROMのようですね。ビットに直すと128kb。基板を確認し、足に繋がってる配線をざっと見たところ05とだいたい同じということがわかったのでおそらくこいつは27C128互換!と予想をつけて吸い出した所ビンゴ!吸い出せました。

まあ、これもエミュで動かしてみます。動きました。まあ、同じようにOPMがないので数値がおかしなことになってます。

吸い出せたところで05のROMをバイナリエディタとかで書き換えます。まあまあ多いです。

 

~現在バイナリ編集エリア検証中(もともと貼ってあった箇所は元のバイナリでした。)~

 

書き換えたらEPROMに焼いていきましょう。幸いにもジャンクから外したEPROMが256kbROMだったのでこれを利用します。
と思ったら何か書き込まれていたのでイレイサーで削除して書き込みます。


書き込んだら01のソケットに差し込み・・・・ますが、その前に27ピンの足を上げてソケットに刺さらないようにします。

その足をエッジコネクターの35ピンとジャンパーでつなげます。

これで動作させてみましょう。なお、足も上げずジャンパーもせずにコールするとフリーズします。

無事動作しましたね!

写真ではUCN-01互換の方ですが専用コネクタの方も無事動きました。これでSFG-01を05にする改造は完了です。


戻す際にパネルと干渉してしまったのでジャンパーし直しました。後は遮光シールも貼っときました。


05の方もROMを刺し直して元に戻すかと思ったら問題発生。
なんとコールしたシステムがバグるのである。

調べて見るとUCN-01互換だとバグり、専用コネクタの方は問題なく動作した。まさかの謎が謎を呼ぶ展開となってしまった。余ったEPROMに05のROMを焼いて刺した所、両方とも問題なし。改めてROMを吸い出しバイナリエディタなりでチェックした所同一の物判定をもらいEPROMが破損していないことを確認した。
おそらくだが、ソケット化したことによって供給電力がUCN-01の方だと足りなくなってしまったのではないかと考えている。実際データーシートを見てみたところ電圧周りで仕様がちょっと違うことが確認できた。おそらくこの誤差のせいかもしれない。

とりあえず。焼いたROMを刺して組み立て直すことにした。ソケットを交換するのもありかもしれない。

 

他にやるとしたらコンデンサーを高品質なものに交換するのもありかもしれないが、ひとまず今回はこれで終了。

繰り返しますが、この改造は自己責任でお願いします。今回の改造は比較的配線カットなどの作業はないのでもし売却する場合は元に戻せるようにしましょう。05もいいですが01もまた魅力がありますので。

ではまた次回。